口臭がドブ臭い… | 肝臓機能の低下が原因のドブ臭・アンモニア臭
口臭の原因は口内トラブルだけでなく、内臓の病気等によって発生する場合もあります。特に、「息がドブ臭い」または「アンモニア臭がする」という場合には、肝臓の機能低下を疑ってみましょう。
今回は、肝臓機能の低下が原因のドブ臭・アンモニア臭についてまとめます。
肝臓と口臭の関係
肝臓には、体内の有害物質を分解して無毒にする働きがあります。食べ物を消化する過程で発生するアンモニアなど、臭いの強い物質も肝臓で分解されて体外へ排出されています。
しかし、慢性肝炎等によって肝臓機能が低下すると、有害物質が分解されずに体内に残ってしまいます。そして、それらの物質が血液中に溶けて全身を巡り、呼気や汗として体外へ排出されることで、口臭や体臭が現れるのです。
肝臓の不調による口臭は一般に「ネズミ臭」などと表現され、ドブやカビ・排水溝のような臭いがするのが特徴です。アンモニア臭がするような場合には、重度の肝臓疾患や肝臓がん等、かなり症状が進行した状態であることが考えられるため特に注意が必要です。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、自覚症状のないままに病気が進行しやすい臓器です。ドブ臭い口臭が現れた場合には身体からのSOSと考え、早めに対策を取るようにしましょう。
肝臓機能の低下の原因
肝臓に負担をかける要因としては、下記のようなものがあげられます。
多量のアルコール摂取や生活習慣の乱れ等が習慣化すると、知らず知らずのうちに肝臓へのダメージが蓄積されていき、ドブ臭い口臭が発生する原因となります。日常生活の中の悪習慣を見直し、肝臓への負担を軽減するよう心がけていくことが大切です。
肝臓機能の低下による口臭の改善方法
肝臓機能の低下による口臭の改善方法として、下記のようなものがあげられます。
アルコール摂取量を減らす
多量のアルコール摂取を続けていると脂肪肝になりやすく、進行するとアルコール性肝炎、肝硬変へと徐々に症状が悪化していきます。最終段階の肝硬変では、口臭だけではなく腹水や吐血など重大な症状が現れますので、そうなる前の早い段階で対策をとっておくことが大切です。
アルコールによる肝臓の病気は、アルコール摂取量を減らすことで改善することが知られていますので、摂取・禁酒に取り組むようにしましょう。健康な人でも最低週に1日は休肝日を設け、過剰な飲酒を控えることが大切です。厚生労働省が公開している情報によると、望ましい許容飲酒量は「1日に日本酒1合(ビール大瓶1本程度)」とされています。
肝臓に良い食べ物を食べる
普段からバランスの良い食事を心がけるとともに、肝臓に良い食べ物を積極的に摂取することも大切です。肝臓の働きを助ける代表的な食べ物には、下記のようなものがあります。
生活習慣の改善
食生活の改善、運動不足の解消、十分な睡眠時間の確保等、日々の生活習慣を見直すことも大切です。喫煙も肝臓に負担をかけることが知られていますので、吸う本数を減らしたり禁煙に取り組むのも良いでしょう。
口臭対策グッズの使用
肝臓機能の低下によるドブ臭い口臭の応急的な対策として、市販の口臭対策グッズを使用するのも方法です。
口臭用サプリメントやマウススプレーなど、外出時にも使いやすいものが多くありますので、いざという時に備えて持っておくと便利です。
まとめ
今回は、肝臓機能の低下が原因のドブ臭・アンモニア臭について解説しました。
肝臓機能の低下は疲労やストレス等によるもののほか、肝硬変や肝臓がんなどの病気が隠れている場合もあります。口臭がドブ臭い状態が続いたりアンモニア臭がするような場合には、異常を放置せず、早めに専門医に相談するようにしましょう。